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国交省/安全衛生経費の標準見積書、型枠と左官で算出案提示

2023.12.26

国土交通省は建設工事の安全衛生対策の関係経費を内訳明示する「標準見積書」の作成に当たって、先行工種と位置付けていた「型枠」と「左官」での検討成果を明らかにした。2023年度内にも両工種で標準見積書の様式を固め、それを参考にしながら他工種での適用を視野に入れた標準見積書の作成手順書をまとめる。
 先行2工種では元請団体らが協力しながら各専門工事業団体が経費の積算方法などを検討している。日本型枠工事業協会(日本型枠)は現場単位と店社単位のそれぞれで経費率を算出し、施工面積当たりの経費として見積書に記載する方法を提示。日本左官業組合連合会(日左連)は技能者に等しく必要となる安全衛生対策について業界団体が共通の経費率を設定し、現場ごとに積み上げた経費も加味して見積書に記載するとした。
 型枠は業界内で企業規模ごとに資機材の保有状況などが異なり、安全衛生対策の在り方も異なることから、現場単位とは分けて店社ごとの経費率を算出する方法に落ち着いたとみられる。左官は技能者に必要とされる安全衛生対策が業界内で共通するとの考えから、日左連として労務費に占める経費率を共通設定できると判断したと思われる。その共通の経費率を明示した見積書を団体名で元請各社に提示する方法を想定している。
 学識者や建設業団体の実務者らで構成する「安全衛生対策項目の確認表及び標準見積書に関するWG」の第5回会合を25日に開き、先行2工種の検討状況を報告。標準見積書の作成手順書の在り方も含めて意見交換した。